朝一番、布団をはねのけて起き上がろうとするのに、身体が鉛のように重く、指先ひとつ... #エッセイ

朝一番、布団をはねのけて起き上がろうとするのに、身体が鉛のように重く、指先ひとつ動かす気力さえ失くして立ち尽くしていたあの重苦しい朝。

思考の頭は「なんて怠惰でダメな人間なんだ、早く動いてタスクをこなさなければ価値がない」と、冷酷な判決を下して自らを鞭打っていた。

「間違ってはいけない」「完璧であらねば見捨てられる」という硬直した檻のルールに縛られ、終わりのない自責のループを回し続けるサバイバルの名残。

しかし、そのやる気が出ない、身体が動かないという状態は、根性や意志の弱さの問題などでは決してないのだ。

それは、これ以上のシステム崩壊を防ぐために、あなたの自律神経系が命を守ろうとして鳴らしている誠実な生存アラーム。

「いまは武器を置き、重い盾をそっとほどいて休むときだよ」という、身体からのもっとも誠実な生命のサインなのだと思う。

脳と身体の仕組みを高解像度で知ることで、自分を追い立てていた強迫システムを静かにOFFにする境界線の知恵。

理想の絵コンテ通りに動けない自分をエラー(不良品)だと責めるのをやめ、ただ息をして横たわっている Being を丸ごと受け入れる全人的な受容。

その全人的な受容がお腹の底にじんわりと染み渡るとき、喉の奥の強張りはほどけ、見たこともない凪の模様があたらしく綴られ始める。

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