朝一番、布団をはねのけて起き上がろうとするのに、身体が鉛のように重く、指先ひとつ... #エッセイ

朝一番、布団をはねのけて起き上がろうとするのに、身体が鉛のように重く、指先ひとつ動かす気力さえ失くして立ち尽くしていたあの重苦しい朝。
頭の思考は「早く動いてタスクをこなし、期待に応えなければ価値がない」と、冷酷な判決を下して自らを激しく鞭打っていた。

成果や役割、他者の期待という狂気的なスピードに追われる Doing の過酷な戦場から、今日こそスマートに退却しよう。

何も生産せず、誰の肥やしにもならず、ただ息をしてここに在る(Being)という事実そのものを丸ごと受け入れる全人的な受容。

一瞬で人生が変わる魔法の杖などどこにもないからこそ、10年をかけた長大な時間軸を自分自身に許可してあげるセルフケアの知恵。

不揃いで不完全な自分の手で、人生のタペストリーの模様をゆっくりと丁寧に編み直していく、その長大な時間軸の圧倒的な贅沢。

「がんばらなくても、私はここにいていいのだ」と、みぞおちのあたりの冷たい硬直を温めるように深く、長い息を吐き出す。

神経系を縛り付けていた強迫システムが静かにOFFになり、凪の模様があたらしく綴られ始める。

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