「私のこれまでの人生は一体何だったのだろう」と、過去の自分の選択に虚しさを覚え、... #エッセイ

「私のこれまでの人生は一体何だったのだろう」と、過去の自分の選択に虚しさを覚え、お腹の底にずっしりとした重い鉛を抱えてしまう日。

失われた時間や、もう戻らない若さに囚われ、セルフイメージの檻の中で絶望的な足踏みをしてしまうかもしれない。

しかしフランクルが説く時間軸において、過去は決して虚空へ消え去るものではなく、むしろ私たちが成し遂げたささやかな善意や、誰かを純粋に愛した記憶は、永遠に世界の記憶に保存されている。

それは誰にも奪われることのない、あなただけの豊かな精神の書庫であり、誰の物差しによっても汚されない絶対的な聖域。

過去の物語を悲劇として安易に要約するのをやめ、その中に確かに存在した美しい色彩のグラデーションをそっと愛おしんでみる知恵。

そっと目を閉じ、大切な人の温もりや眼差しをフェルトセンスとして身体の底で静かに感じ取るとき、冷え切っていた指先へじんわりと温かい血が巡り出す。

胸の奥のつかえがふっと溶け去り、これまでのすべての歩みが尊い軌跡であったという安心感が、心地よい身体の緩みとともに内側を満たしていく。

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