激しい土砂降りの雨がアスファルトを叩きつける夕暮れのバス停、傘を持たずにずぶ濡れ... #エッセイ

激しい土砂降りの雨がアスファルトを叩きつける夕暮れのバス停、傘を持たずにずぶ濡れで立ち尽くす誰かの姿。

「どうにかしてあの人を助けてあげなければ、私が救わなければすべてが崩壊してしまう」と、頭の思考が焦って救世主の物語を組み立てていく。

しかしそのとき、私の心臓は不快な摩擦音を立てて激しく脈打ち、自らの限界を超えた感情労働の力学に皮膚の表面はピリピリと過覚醒になっていた。

誰かを救おうとして、自らの心のコップが渇ききっていることに気づかないまま泥濘に飛び込めば、結局は二人とも溺れてしまう。

他人のドラマに巻き込まれて自分を薄める Doing の空回りを一度ピタッと止め、一歩ステップバックする境界線の知恵。

まずは、いま過剰適応で擦り切れ、悲鳴を上げている自分自身の心と身体に、一番に確実なオレンジ色の救命胴衣を着せてあげるセルフケア。

温かいお茶を喉に通し、部屋の静けさのなかに身を浸して、ただ息をする Being の絶対的な尊厳を丸ごと祝福する。

「私は私、あの人はあの人」と冷たい水でそっと両手を洗い流し、肉体の輪郭を身体感覚のレベルで思い出すいとなみ。

あなたが凪に満たされて、お腹の底の軸がどっしりと安定して初めて、境界線の向こう側へと、誰を操作することもない健康な光が自然と滲み出し始める。

 



このブログの人気の投稿

選択のまばたき

長年使い込まれてエッジの尖った...

佇まいの聖域