その古い山の尾根に放置されたまま、何十年もの間、誰に顧みられることもなく、ただ静... #エッセイ

その古い山の尾根に放置されたまま、何十年もの間、誰に顧みられることもなく、ただ静かに冷たい大気を受け入れながら地中にその根を張り続けていた、一本の古木の佇まいの歴史。

古い石油ストーブがカタカタと低い排気音を立てて灯油の匂いを放ち、窓ガラスをパチパチと叩く細かな地吹雪の音が小さく響いている、冬の深夜の地吹雪の高原の片隅でのしつらえ。

一気に視点を地吹雪のひろがる高原全体、あるいは広大な空へと広げていく壮大なマクロの俯瞰のなか、長い冬を越えるため、すべての葉を落としてただ静かに佇む野原の古木の幹をじっと見つめている時間。

「何か意味のあるアドバイスや正論を提示しなければ、一人の人間として無責任で不親切だと思われるぞ」という自責の檻が、背筋を寒くさせるかもしれません。

しかし、意味のある正論や解決策を提示しようとする、過酷なドゥーイング(Doing)の強迫の衝動をそっと床へ降ろし、自らを急き立てる厳しい頭の声を保留にする引き算の選択。

ただ息をして、何の社会的成果も証明しないままであっても、伴にそこに存在する(ビーイング)という、最も純粋な受容の佇まいこそが、魂の主権を他者に渡さないためのサンクチュアリとなるのです。

社会的地位を証明できなかった焦燥感と、自らの手のひらに所有権を取り戻した深い安堵感が同時に胸の奥に佇んでいる、この白黒つけられない矛盾した感情の両価性(アンビバレンス)。

自らの内に潜む脆さをエラー製品だと責める手を止め、人生の操縦桿を自分の手へと完全に取り戻した、静かなる実存の夜明けの訪れをただ静かに待つばかりだ。

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